4WDSローバーVer2.0は、4輪の独立駆動輪を備え、それぞれの車輪をステアリングで方向転換させることにより、全方位へのスムーズな動作を実現する移動台車ロボットです。
可搬重量約40kg、最高速度1.6m/sで、様々な用途の研究、開発用のベースロボットとして、また、搬送台車としての活用など、広範囲な用途に対応できます。
Wi-Fi / BLE / Bluetooth Classicの無線通信規格と、USBシリアル通信に対応しており、PCやタブレット、Raspberry Piなどから制御できます。
また、ROSを使った制御に対応しております。
制御ボードには、Arduino互換ボード「VS-WRC021」を搭載しており、Arduino IDEを用いてプログラムすることで動作させることも可能です。
独立駆動輪による正確な全方位移動と、高い可搬能力
4輪の独立駆動輪により、前進・後退・旋回だけでなく、左右方向や斜め方向への平行移動が可能です。
オムニホイールやメカナムホイールなど、他の全方位移動機構と比較し、すべりなどの位置ずれが生じにくい点が特徴で、
各車輪にサスペンション機構を備え、常に4つの駆動輪が地面に接地するため、高い直進性を実現できます。
また、通常の車輪を用いているため、他の全方位移動機構よりも移動音が静粛である点も大きなメリットです。
バッテリーによる稼働時間は約25時間(※)で、多彩な実験用途での長時間駆動を可能とします。
※無積載、0.3m/sでの定速走行による参考値です。
専用の無線ゲームパッドで簡単操作
本製品に付属するゲームパッド型無線コントローラ「VS-C3」を使えば、PC等を接続しなくても、4WDSローバーVer2.0を無線操縦することができます。
手動操縦で動作させる際や動作確認等にお使いいただけます。
無線/有線接続で制御
4WDSローバーVer2.0 は、Wi-Fi / BLE / Bluetooth Classic の 3種の無線通信と、有線の USBシリアル通信に対応しています。
指定のコマンドを用いることで、PC やタブレットなど、様々なデバイスから4WDSローバーVer2.0 を制御することが可能です。
また、Raspberry Pi の GPIO ソケットと互換のコネクタが搭載されているため、ロボット本体にRaspberry Piを簡単に搭載することができ、制御にも使用することができます。
ROSメッセージ通信でコントロール
4WDSローバーVer2.0 は、ROS メッセージ通信に対応しています。
ROS が動作するデバイスとWi-Fi または USBケーブルで接続することで、ROSを使った制御が可能となります。
ROSメッセージ通信を使うことで、速度や旋回量の指令値を、わずか数行のコードで4WDSローバーVer2.0に送信することができ、ROSロボットとして幅広い活用が可能です。
導入ドキュメントと以下のサンプルプログラムが付属するため、初心者の方でも、ROS 環境で制御システムを作成し、簡単に動かすことができます。
※ROSを動作させるデバイスは別途ご用意いただく必要があります。
※弊社で推奨するデバイスの動作環境は後述の通りです。
ROSサンプルプログラム一覧
- ゲームパッドからの操作
- SLAM(gmapping)
- navigation
- マウス(タッチパッド)からの操作
- SLAM(cartographer)
※本製品に含まれないライブラリなどのセットアップが追加で必要になる場合があります。
※SLAM、 navigationを行うためには LRFが必要です。LRFオプションのご利用が便利です。
Arduino IDEでプログラム可能
4WDSローバーVer2.0の制御ボードである「VS-WRC021」には、Arduino互換のマイコン「ESP-WROOM-32」が搭載されています。
その為、Arduino IDE を用いて4WDSローバーVer2.0の制御プログラムを作成することができます。
また、製品付属のライブラリには、モータ制御関数や通信関数が含まれていますので、少ない開発負担で制御プログラムを作成することが可能です。
ハードウェア構成
外形寸法図
ROS制御のイメージ(使用機体はメガローバーVer2.0です。)
製品仕様
サイズ | 383(L)×376(W)×188(H)mm |
最高速度(実測値) | 1.6m/s |
可搬重量 | 40kg |
稼働時間(目安) | 約25時間※使用状況によります。 |
本体材質 | アルミニウム |
バッテリー | 12Vシール鉛 312Wh |
駆動方式 | 4輪駆動、4輪独立ステアリング、サスペンション |
モータ | DCモータ 70W×4 |
タイヤ直径 | 122mm |
回転検出 | ホール素子、エンコーダ ※要エンコーダオプション(別売) |
制御基板 | VS-WRC021 |
SDK | VS-WRC021用 Arduinoライブラリ / ROSパッケージ |
インターフェース | USBシリアル、Wi-Fi、Bluetooth Classic、BLE |
収録サンプル |
Arduinoライブラリ
ROS用サンプルコード
- ゲームパッドからの操作
- マウス(タッチパッド)からの操作
- SLAM(gmapping)
- SLAM(cartographer)
- navigation
※本製品に含まれないライブラリなどのセットアップが追加で必要になる場合があります。
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付属品 | 充電器、無線コントローラ |
注文時オプション | バンパーセンサ(前後、全周)、レーザレンジファインダー、Raspberry Pi 3B、ホイール用エンコーダ |
※製品仕様その他は、予告なく変更する場合がございます。
※開発環境やROS環境はお客様にてご準備ください。
ROSの必要環境
弊社では、下記表に示す環境で動作確認を行っております。
本製品を ROS で使用する場合には、ROS Kinetic が動作する環境が必要です。
ただし、仮想環境はタイムラグにより安全な制御が行えない可能性があるため推奨しておりません。
また、条件を満たす場合でも、デバイスと環境との相性等により正常に動作しない場合がありますのでご了承ください。
OS | Ubuntu 16.04 (64bit) |
ROS | ROS Kinetic |
CPU | Core i5 7200U(Kaby Lake) |
メモリ | DDR4 PC4-17000 4GB |
ストレージ | SSD 128GB |
グラフィック | Intel HD Graphics 620 |
※VS-WRC021をArduino IDEを用いてプログラミングする場合、Arduino IDE 1.8.6 以上が動作する環境が必要です。
購入時オプション一覧
ご注文時にご依頼いただく事で、様々なオプションを取り付けた状態で発送いたします。
取り付けにはお時間をいただきますので、事前にお問い合わせください。