JetBot Megaは、可搬重量約40kgの研究開発用台車ロボット「メガローバー」をベース筐体とし、NVIDIA社の提唱するJetBot プロジェクトを応用した二輪駆動の台車ロボットです。
可搬重量40kgのメガローバーの筐体と、Jetson Nanoモジュールの強力なGPU処理能力を組み合わせて使用することができます。
ディープラーニングを用いた物体認識などもこなす高度な処理能力を、Webブラウザベースの開発・解析ツールであるJupyter Notebookで活用できるなど、JetBotプロジェクトの先進性をそのままに、大型台車ロボットの走破能力・可搬性能を加えました。
JetBot Megaを利用することで、JetBotプロジェクトを単純な学びのツールのみならず、具体的な用途を見据えた研究・開発プロジェクトへとステップアップさせることができます。
強力なGPU を活用したプロジェクトを容易に開発可能
JetBot Megaに搭載されているJetson Nanoでは、通常のCPUに加え強力なGPUが利用可能です。
NVIDIA社の提唱するJetBotプロジェクトではこの演算能力を生かし、ディープラーニングを用いた物体認識など、現代的なコンピューティングを手軽に学習、実装することができます。JetBot Megaでは、JetBotプロジェクトで用いられているWebブラウザベースのプログラム環境Jupyter Notebookや、公式のサンプルソースなども利用できるため、いわゆるモダンAIと呼ばれる技術を体感、実装する用途に適しています。
二輪駆動の大型台車ロボットで、実用を見据えた開発に対応
JetBot Megaでは、メガローバーシリーズとして好評発売中の車体を採用しました。
可搬重量は約40kg、最高速度は1.4m/sで、JetBotプロジェクトとしては極めて大型の筐体であることが特徴です。
また、二輪独立制御により、前後左右方向にスムーズに移動できるほか、静粛性や耐久性にも優れています。
Jetson NanoのGPUによる処理結果をこの大型ロボットに反映可能なため、単純なプログラミングの学習用にとどまらず、実用を見据えた本格的な開発にも対応可能です。
また、バッテリーによる無負荷時の稼働時間は約30時間で、必要十分な可用性を備えています。
また、メガローバーの特徴であるエンコーダー値の読み取りにも対応しているため、JetBotとして速度制御を行うことも可能です。
大型ロボットであるがゆえに求められる緻密な制御にも、十分に対応できます。
※バッテリー駆動時間については、Jetson Nanoを用いない場合の、標準的な環境下での設計値です。実用の状況によって、バッテリー駆動時間は大きく異なります。
専用の無線コントローラーで簡単操作
本製品に付属するゲームパッド型無線コントローラー「VS-C3」を使えば、PC等を接続しなくても、JetBot Megaを無線操縦することができます。
アナログスティックを使用して、前後へ移動、回転させることができますので、手動操縦で動作させる際や、動作確認等にお使いいただけます。
ハードウェア構成
製品仕様
サイズ | 396(L)×353(W)×166(H)mm |
本体重量 | 約16kg |
可搬重量 | 約40kg |
本体材質 | アルミニウム |
最高速度(実測値) | 1.4m/s |
バッテリー | 12V シール鉛バッテリー 312Wh |
稼働時間(目安) | 約30時間 |
駆動方式 | 二輪駆動、後部キャスター ×1 |
タイヤ直径 | 152mm |
モーター | DCモーター 40W×2 |
回転検出 | エンコーダー |
制御基板 | VS-WRC051 |
付属品 | 充電器、無線コントローラー |
注文時オプション | レーザーレンジファインダー、前後バンパー、非常停止スイッチ、ワイヤレス充電 |
※本製品は屋内専用です。屋外での使用は想定しておりません。また、製品の仕様は予告なく変更となる場合があります
Jetson Nanoの動作に必要なSDカードおよび OS イメージは付属しません。
また、Jetson NanoをWi-FiにつなぐためのWi-Fiドングルも付属しませんので、いずれもお客様にてご用意ください。
【実用事例】
名城大学理工学部 田崎研究室
研究テーマ:安価なセンサーによる自動運転向け地図生成
田崎研究室では、車載可能な安価なセンサーで地図生成を行う研究を行っています。
自動運転車は地図を利用しないとスムーズな動きはできませんが、地図の生成コストはとても高いという問題があります。
安価なセンサーでの地図生成機能の簡易テストとして、研究成果を自動運転用ソフトウェアAutowareに組込み、
Autowareからメガローバーを制御しました。
名城大学理工学部電気電子工学科
システム・情報通信研究室 田崎研究室
カスタマイズのご案内
研究開発用台車ロボットは、標準機では仕様を満たさない、別途機器を搭載して研究をしたいといった企業様向けに、ご要望に合わせたハードウェアのカスタマイスが可能です。カスタマイズにおける費用、納期については要件ごとに異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。
お問い合わせはこちら
※なお、お客様独自のシステムに関する開発・サポートは行っておりません。
- カスタマイズ事例
- A社:稼働時間を長くするためにバッテリーを増設
- B社:積載重量300㎏用にハードウェアの設計
- C社:別途機器を搭載するための取り付け穴を天板に追加工
- D社:別途機器を搭載するのためのやぐらの設計、取り付け
- E社:オプション品のLRFではなくユーザーが指定するLRFを取り付け
- F社:より強力なモーターへの変更
拡張用部材の搭載例(追加工無し)
よくあるご質問(FAQ)
- 製品のCADデータ・その他部品のCADデータは提供してもらえますか?
- 研究開発用台車ロボットシリーズにつきましては、製品本体、部品等のCADデータは提供しておりません。ご購入後にPDF形式の三面図データは提供可能です。
- 取扱説明書等はどのように入手できますか?
- 専用ページよりダウンロードいただけます。専用ページの情報は本体に同梱の案内用紙に記載されております。
- 屋外での使用はできますか?
- 研究開発用台車ロボットシリーズは屋内での使用を想定した機器となっております。そのため、防塵性能や防水性能は有しておりません。 また、屋外での使用についてはサポート対象外となります。
- 制御ソフトウエアのサポートは対応可能ですか?
- お客様独自の作業を要する事項についてはサポート対象外となります。
- 本製品を購入後、追加オプションの付加を行うことは可能でしょうか?
- 取付作業を弊社で実施する場合は、製品発送の送料及び取り付け費用を別途ご負担いただくことで対応可能です。オプションの内容により取り付け費用は異なりますので、まずはお問い合わせフォームよりご連絡ください。
【交換方法の解説動画はこちら】
- 天板への追加工やホイールベースの変更等は可能でしょうか?
- 内容によっては特注としてお受けできます。カスタマイズ事例をご確認の上、お問い合わせフォームよりご相談ください。
- Raspberry Pi設定に関するドキュメントはありませんか?
- Raspberry Piのセットアップに関する部分につきましてはサポート対象外とさせていただいております。Raspbianを使用される場合は、公式ドキュメントご参照ください。ROSberryPi
- 実機を見ることはできますか?
- ヴイストン株式会社の大阪本社にはデモ機がございますので、法人様に限りデモを行うことは可能です。
ご希望の方は事前にお問い合わせフォームよりご相談ください。
※現状、新型コロナウイルス感染症の影響によりWEB通話対応にて実施しております。
Ubuntuは、Canonical Ltd.の商標または登録商標です。
Arduinoは、Arduino AGの登録商標です。
Wi-Fiは、Wi-Fi Allianceの登録商標です。
Bluetooth®は、Bluetooth SIG, Inc. USAの商標または登録商標です。
その他、記載されている製品名などの固有名詞は、一般に各社の商標または登録商標です。