全方位センサは、名前の通り周囲360°の検出範囲を持つ視覚センサです。上部に取り付けられた円筒内の全方位ミラーに周囲の風景を反射させ、上向きに取り付けられたカメラよりその映像を撮影します。
上下方向の画角は機種により異なりますが、水平面に対し、上方約10〜15°、下方約55°です。
特長としては、パンチルトカメラのような特殊な可動部分を持たない単純構造なので、導入から操作、メンテナンスに至るまで容易に行なうことが可能です。
全方位センサは「全方位アタッチメント」「Cマウントレンズ」「CCDカメラ」の3つの部位で構成されていますが、「全方位アタッチメント」単体や「全方位アタッチメント+Cマウントレンズ」など、ご希望に応じた豊富なナインナップを取り揃えております。
カメラより取得した全方位画像は、下画像左上のように丸い形になります。
画像中のそれぞれの写真をクリックすると、拡大写真をご覧いただけます。
全方位センサにはWindows用のサンプルプログラムが付属しており、撮影した静止画やPCから取り込んだ動画などを、人間が見やすい形に展開表示させることが出来ます。 展開方法には「パノラマ展開」と「ノーマル展開」の二種類があります。
全方位センサは、ロボット用の視覚センサとしては、通常のカメラ画像に比べて圧倒的に視野が広い上、 画像中における物体などの位置関係より角度情報をダイレクトに引き出せるという利点があり、通常のカメラよりも遥かに適しています。 なお、CCDカメラは、画像処理を想定し光量 やピントなどの自動調節を行なわないものを選定する必要があります。
ロボットへ搭載する際は、台車式や大型のものであれば、標準画質の「VS-C450」シリーズや高画質の「VS-C42」シリーズが適しています。
また、小型二足歩行ロボットの場合は、低画質ですが小型・軽量な「VS-C14」シリーズが適しています。
弊社で取り扱っている研究開発用プラットフォームロボット「VisiON 4G」「Vstone810」「Robovie-R2」にも全方位センサを搭載しており、実績も豊富です。
広範囲な視野を持つ全方位センサは、防犯監視カメラとしても使用できます。ただ、広範囲を一度に撮影するため、通常のカメラ画像に比べて面積あたりの情報量が増えて精度が荒くなります。
例えば、人間の顔を判別させるにはそれなりの画質が要求されるため、大口径のミラーを使用した高画質タイプの「VS-C42」シリーズを推奨します。 また、ご希望に応じて更に高画質な大型ミラーサイズの全方位センサも用意できます。
カメラ搭載タイプ「ドラレコ」シリーズは、ドライブレコーダーにご利用できます。